鬼滅の刃・無限城編にて、圧倒的な強さを誇る「上弦の壱」黒死牟がついに討たれる──。
かつては鬼殺隊の剣士であり、始まりの呼吸「月の呼吸」の使い手としても知られる黒死牟。
その驚異的な戦闘能力と不死の肉体を持つ彼が、どのようにして敗れ去ったのか。
その背景には、人間だった頃の過去や、弟・継国縁壱への複雑な感情が深く関わっています。
本記事では、黒死牟の最期の戦いと死亡シーンを徹底解説。画像付きで、彼の壮絶な最期と、その瞬間に込められた想いを紐解いていきます。
「上弦の壱」黒死牟の死亡理由を徹底解説！死亡シーン画像まとめ
黒死牟との戦闘が始まる
黒死牟は、上弦の壱として無限城編にて登場し、鬼殺隊の中でも最強クラスの柱たちと対峙します。
戦いの相手となったのは、霞柱・時透無一郎、風柱・不死川実弥、岩柱・悲鳴嶼行冥の3人です。
彼はかつて「継国厳勝」という名の剣士であり、日の呼吸の使い手・継国縁壱の双子の兄でした。
無一郎が彼の遠い子孫であることもあり、物語的にも深い因縁を感じさせる対決となっています。
戦闘は序盤から圧倒的な黒死牟の力により、柱たちが追い詰められる展開になります。
彼の呼吸技「月の呼吸」と、異形化した身体能力は、柱の連携をもってしても容易に打ち破ることができません。
三人の柱を相手にしながらも、黒死牟は圧倒的な剣技と再生能力を駆使し、鬼としての異常な強さを見せつけます。
特に無一郎は戦闘序盤から致命的なダメージを負い、重傷を負うことになります。
黒死牟の過去と葛藤が明かされる
戦闘の中盤、黒死牟の過去が描かれます。
彼は人間だった頃、「継国巌勝（つぎくに みちかつ）」という名の剣士であり、双子の弟・継国縁壱と共に生まれました。
しかし弟は剣の天才であり、巌勝は常にその背中を追いながら劣等感に苛まれていました。
年を重ねるごとにその差は埋まるどころか広がり、巌勝は「老い」や「死」から逃れるため、鬼になる道を選びました。
彼の中には、永遠に縁壱のようになれなかった自分への悔しさと執着が根深く残っていたのです。
無一郎の刃が黒死牟の再生を阻む
死闘の末、再び立ち上がった無一郎は、命を懸けて鍛え抜いた日輪刀で黒死牟の体を貫きます。
この刀が体内に残ったことで、黒死牟の驚異的な再生能力が大きく制限され、形勢が逆転。
そこに悲鳴嶼と実弥が連携して一気に攻勢をかけ、ついに黒死牟の肉体は破壊されていきます。
なお、この戦いの中で無一郎は死亡し、その命と引き換えに勝機をもたらしました。
自分の醜さに気づき、崩れ落ちる
致命傷を負いながらも、なお人間としての形を保とうとする黒死牟。
しかし、自らの姿がもはや人とはかけ離れた異形であることに気づいた瞬間、彼は激しく動揺します。
「これほどまでしてなお、何を求めていたのか」と自問し、自らの存在の醜さと執着の無意味さに気づいてしまうのです。
心の底から人間であることを望みながら、鬼であり続けた自己矛盾に押し潰され、黒死牟の肉体は崩壊していきました。
最期に浮かぶ、弟への未練
消滅の直前、彼の脳裏に浮かんだのは、唯一無二の存在だった弟・縁壱の姿でした。
嫉妬し、追い続け、越えたいと願いながらも届かなかった存在。
もしも彼のようになれていたら、もしも違う道を選んでいればと、黒死牟は心の奥底で未練と後悔を抱いていたのです。
その想いを胸に、彼の魂はようやく執着から解放されるようにして、静かに消えていきました。
まとめ
黒死牟は、「上弦の壱」として鬼の中でも最強の存在でありながら、かつて人間だった頃の執着や矛盾した感情にとらわれたまま、無限城での死闘の末に敗北を迎えました。
悲鳴嶼・不死川・玄弥たちの命を懸けた連携により体を崩され、自らの姿と心の弱さに絶望し、最期は自壊する形で命を落とします。
彼の死は単なる肉体的敗北ではなく、人としての未練や「縁壱を超えたい」という執着がもたらした精神的な崩壊でもありました。
鬼となってまで求め続けた「強さ」と「永遠」は、皮肉にも人間の儚さを知ることで崩れていったのです。
黒死牟の死は、鬼滅の刃という物語の中で、鬼が抱える「人間性の影」を象徴する壮絶なエピソードのひとつと言えるでしょう。
